寒くなると体が硬くなります。痛みも増えます。日照時間も短くなり、何となく陰にこもる感覚にもなります。ある人が「さっさと歩けることはありがたい。歩いていてもつまづきそうで、後ろから来る人に抜かれていくと情けなく思う」と言われました。痛みで思うように体が動かせないと気分も滅入ります。心と体は影響しあうものなのです。
若い人でも自律神経の乱れから体調を崩している人も多いです。朝起きられない、立ちくらみや動悸、倦怠感などの身体的な症状があり、学校に通えない、会社に行けないなどの社会的支障に悩まされます。また、身体的症状がある場合、精神的症状も現れます。このような病に苦しんでいると分かれば周囲の理解は必要です。
例えば、不安定な体調でも何かにチャレンジしたい人はいます。必然的に周囲との関わりが生まれます。あるときは調子がよく笑顔で取り組む、それが数日と経たないうちに不調を訴え休みがちになる。何とか出てきても能面のような表情で受け答えも逃げるような言い回しになる。周りの人たちも理解をしなければならないと分かっていてもどうしていいのか分からなくなります。かける言葉も見つかりません。また、その人がいないと進まないような状況である場合、いつもその人の状態を気にしなければいけなくなります。とても悩ましい状況がそこにはあります。正解のない人間関係。どうすればいいのかを考え続けるしかないのかもしれません。
冒頭に出てきたさっさと歩けることがありがたいと言った方は鍼灸施術を受けた数日後、ばったり出会った方からの言葉です。とても嬉しかったです。痛みや苦しみ、心の不調は誰もが持っています。言葉かけ一つで空気が変わります。優しい空気にするには苛立たしいときでもできるだけ優しい言葉を出したいと私自身にも言いたい。寒いときこそ暖かい言葉かけでぬくもるものですね。

