今年は戦後80年です。先日、85歳のおじいさんから長崎で原子爆弾を見たと話されました。5歳のときです。爆心地から離れたところだったそうですが、キノコ雲がはっきりと見えたそうです。黒と赤とピンクを混ぜたような、茜色だったそうです。兄の友人が被ばくされ、一瞬で細かく溶けてしまうガラス片が顔に刺さりました。顔に傷を負ったことを恥ずかしがられていたようですが、その人のお父さんが傷は治ってくる命があってこそだと話していたことを覚えていると言われました。そして、最後に人間ほど恐ろしいものはないと。

 命はいつかは尽きる。大切に守っていかなければならないものが命。戦争は命を軽んじてしまう。領地や資源のために、つまりは自国の欲望のために人の命を奪うことを良しとする。個人では命を奪うことが悪であると分かっているのに、教育によりそれを狂わせる。

これはいつも不思議でならない。欲を出すことが悪いことではない。演劇をしているのでそれに絡めると、やりたい役になるために、努力してその役を勝ち取ることは挑戦であり、自己肯定感につながる。ただ、この欲が自己中心的なものになり、終わりなき欲と化したとき人は欲望に支配されるのかもしれない。

先日、長年親交のあった方が病死されました。病気が見つかりたった2か月でした。自身で病気を受け入れ、天国へいかれました。自然の死を望み、命を全うすることを望んだのです。これも欲なのかもしれませんが、これは愛です。命が尽きることを自然の摂理として享受する。なかなかできる事ではありません。私の心が揺れてなりません。自分の命、他人の命を大切にしてきたからこそできる生き様です。

戦争はなくさなければなりません。世界平和。命の重さ、暖かさを知って欲しいです。