秋は収斂(しゅうれん)の季節です。収斂の意味は「縮むこと。引き締まること。また、縮めること。収縮」です。この時季の気は内へ内へと向かいます。気の流れは季節とも関係します。春は芽吹きで下から上です。夏は外へと発散させ、秋に内へと収縮させ、冬には冬眠するように下へと下がります。秋になると果物も実を結んで美味しくなりますよね。木の栄養を内へと閉じ込めて美味しく変身するのです。『柿が赤くなれば、医者は青くなる』ということわざもあります。秋は食べ物も豊富でとても過ごしやすいですね。
ところが、秋は乾燥の季節でもあります。燥邪という邪気に侵されやすくなります。燥邪によりのどや鼻、気管などに症状が現れます。これらは東洋医学の肺と関係します。肺は五臓の中で一番乾燥に弱く、津液を必要とします。津液とは水で潤いです。津液が奪われると乾燥肌や便秘にも気をつけなければなりません。ちょっとのどが渇くけど、ちょっと肌が荒れるけど、ちょっと便秘気味だけど、まぁいいか、大丈夫!とあなどってはいけません。夏の疲れのために免疫力が落ちているサインです。今年は残暑もほとんどなく、比較的過ごしやすかったようにも思いますが、朝夕の冷え込みは身体にはストレスとして感じとられ、自律神経や免疫系に影響を与えます。油断すると長引く風邪へと発展します。乾燥によって、体の津液を奪われないように、適度に水分を補給してください。また、外出の時はマスクなどでのどを潤してあげると乾燥予防にもなりますよ。
今年の紅葉は六甲山で11月上旬から、須磨離宮公園、書写山圓教寺などで11月中旬からが見頃だそうです。食べ物も美味しく、お出かけしやすいこの時季に秋の気をたくさん取り入れて、寒い冬に備えてくださいね。収斂の季節はいい気も内へと取り入れてくれます。身体のストレスを出すために、秋を感じてくださいね。お出かけしなくても、旬のものを食べることも秋の気を取り入れます。秋の食べ物は津液を補ってくれますよ。元気に今年を終えられるように、日々を過ごしましょう。

