2月最初の午の日が初午です。今年は2月5日です。奈良時代の711年に伊奈利山(稲荷山)に穀物の神様が鎮座した日が初午の始まりです。伊奈利山とは京都の伏見稲荷大社のことです。お稲荷さんと親しみを込めて呼ばれる稲荷神社は全国に3万社あると言われ、その総本宮が伏見稲荷大社です。朱色の鮮やかな千本鳥居は圧巻です。鳥居一体一体に人々の願いが「通りますように」または「通りました」の思いがこもっています。五穀豊穣、商売繫盛、家内安全などのご利益のあるお稲荷さん。1300年以上も前から人々の暮らしを守ってきた稲荷神を今でもお祀りする風習が残っていることは日本らしさでもあると思います。
お稲荷さんといえば狐がいます。この狐は神様にお使えしている白狐です。目には見えないので白で表記するようです。狐の好物はネズミです。ネズミは穀物を狙うので、そのネズミを追い払うために、狐が稲荷神に使えているのです。狐は油揚げも好物と言われています。そのため、油揚げを使った料理を「稲荷」と呼ぶようになったそうです。
2月の初午祭。立春を迎え、春の息吹を感じるこの時期に今年の豊作を願っていた昔の人々の幸せを願う心はとても純粋なものだったのではないかと想像します。現代も同様に豊作や利益アップを純粋に願っているのでしょうが、デジタル時代においては未来が予測され、儲かるところにお金が集まるシステムが構築されてしまっているように思います。物価上昇に庶民が嘆こうともデフレ脱却には痛みが伴うと言わんがばかりです。この時代に縁があって生を受けています。古き良き時代という言葉がありますが、今も良き時代と思えるように苦しい時も身近な人の幸せを願う心は大切です。周りの幸せは自分にもいい波動として帰ってくるのです。 いなり寿司を手に取って、お稲荷さんいつもありがとう、今年も皆が美味しく食事ができていますと感謝すると何となくありがたい気持ちになります。食べたものは穀気となり全身をめぐり、身体を潤してくれることでしょう。世界が平和で、すべての人のお腹が満たされ、笑顔あふれる年となりますように。

