「初春の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫す」(万葉集)
新元号『令和』の由来となる和歌です。248個目の元号は初めて日本の古典から引用しています。平成から令和に変わりました。何かが大きく変化したということはありません。それでも、何となく節目感はあります。個人の新たな出発に向けてリセットする良い機会になるかもしれません。その波にうまく便乗できるといいですね。ちなみに、稲美町の「万葉の森」にもこの歌碑があるそうです。
今年のゴールデンウィークは4月27日から5月6日までの10日間でした。今まで行けなかった所へ旅行された方、家族とゆっくり過ごされた方、お仕事という方もたくさんいらっしゃったことでしょう。個々それぞれの大切な時間を過ごされたのではありませんか。
そんな異例の年だけに、五月病の発症者数も過去最多になるのではないかと危惧されます。五月病とは医学用語ではありませんが、新年度が始まり、緊張や疲れがピークになった頃、ゴールデンウィークによりポッと糸が切れた精神状態に陥ってしまうことです。学校や職場に行きたくない、やる気が出ない、食欲がでない、眠れないなど気分の症状がでます。すぐに快方へ向かえばいいのですが、長引いてしまうととても不安になりますね。長引かせないためにも自分に合ったストレス解消法を見つけてください。
気は私たちの身体のエネルギーです。充電切れのスマホはいくら能力をもっていても動きません。人間も気が抜けてしまっては身体を動かすことができないのです。気の充填方法は人それぞれ、時間もそれぞれです。焦らず、自分に優しいことをしてみましょう。周りで五月病かなと思う人がいたら、急かさず、優しい気持ちで見守りましょう。本人よりも周りの人の理解が必要となる病気です。相手を思いやり、いいんだよと優しい言葉をかけることで気の充填がされます。それば病んでいる人だけではありません。気をかけた、声をかけたあなたの気も充填されます。その時の感情に任せた態度や言葉は後になって後悔の形で自分自身に降りかかります。そうならないためにも誰もが五月病に向き合わなければならないのです。ゴールデンウィークが明け、日常が戻ります。気を内にしっかりとためてください。
新元号が決まり、天皇が変わり、来年の7月には東京五輪があります。各方面で『令和初○○』とか、『オリンピックに向けて○○』など世の中の浮かれた雰囲気に気持ちも浮き上がりがちです。初春の梅をみて心穏やかな時間を過ごす風景を読んだ令和の歌。令和の時代が自分にも他人にも優しく、穏やかであることを切に願います。
写真は今月3日~4日に高野山団体参拝に行った時の根本大塔です。お天気も良く、空の青と塔の朱色がきれいでした。

