春は補陽

新年度の始まりです。新たな挑戦。新たな門出。新たな出会い。この1か月は緊張の連続です。様々な刺激はストレスとして身体に影響を与えます。ストレスと聞くと悪いイメージを持たれがちですが、嬉しい刺激もストレスです。新年度頑張るぞ!と励んでいると気づかないうちに身体に異変が生じます。そして、5月の連休明け頃から、なんとなく気分が落ち込む、疲れやすい、仕事や勉強、家事などに集中できない、眠れないといったスランプ状態に陥る五月病にかかってしまうこともあります。

 嬉しい気持ちで新年度を迎え、心身ともに疲れてしまったのではもったいない。そうなる前に五臓六腑(内臓全体)の肝を養いましょう。肝は季節で言うと春と関係が深く、木のように上へ伸びていく性質をもっています。肝の働きは『気』の流れをコントロールしています。気とはエネルギーです。つまり身体の活力源です。肝気は春に盛んになります。春に過剰なストレスにさらされると肝の働きが悪くなり、結果、全身に気が行き渡らなくなり、活力不足でやる気が起こらない、気分が落ち込むというわけです。また肝の働きとして、消化吸収の補助、解毒、自律神経やホルモンの調節なども行っているため、肝気が弱ると、様々な病の引き金にもなります。

では、どのような養生法があるのでしょうか。『春は補陽』です。陽気は外邪の侵入を防ぎ、抵抗力を高めてくれます。まずは、体を温める食べ物を摂取しましょう。ねぎ、ニラ、にんにくなどは体を温めます。取り過ぎは熱を持ちすぎて胃に熱が溜まるのでほどほどに。温性ものを食べた時は少し体を冷やすものをとることもポイントです。五行で肝は酸味です。冷性のキュウリの酢の物などを箸休めにしてもいいですね。しかし、酸味の取り過ぎも春は向きません。春は酸味が勝ち過ぎないように甘味をとる方がいいと古典にあります。甘味は胃を整えます。胃は『気』の元となる食物の気(穀気)が入るところです。胃を整えることが大切です。やる気みなぎる新年度。胃に優しい生活を心がけてください。もちろん、適度な運動もお忘れなく。